
L=NO・dac−1・Γc・D1−c
NO:標準倍率の有効度
da:眼の瞳孔の直径
c:指数
Γ:倍率
D:対物レンズの直径
そして、この式によって数種の型の望遠鏡の能率を計算した。図3.3がそれである
図から、望遠鏡の能率は視環境が明るいほど、また、大きい倍率ほど向上し、視環境が暗くなると、言い換えれば薄明から夜になると望遠鏡の能率は低下する。
F. ロール(F.Lohl)は薄明時における望遠鏡の能率について理論と実験値から次のことを述べている。

図3.3望遠鏡の能率
?望遠鏡の薄明能率は対物レンズを大きくして眼に入る光量を増大させるよりも、倍率を大きくする方が良い結果が得られる。この意味は、望遠鏡の能率を良くするために眼に入る光量を増大させようとしても、暗いところでは瞳孔が不十分にしか開かないためにその効果が必ずしも保証されない。つまり、倍率の増大が能率を高める手段であるということである。
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